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北朝鮮より韓国優先 習近平訪韓の狙いは

2014年07月04日

【新唐人2014年7月4日】習近平国家主席が7月3日、2日間の韓国訪問を始めましたが、これまでの慣例を破り、同盟国北朝鮮の前に、韓国を先に訪問しました。北京当局の思惑は一体何なのでしょうか。アジア太平洋地域の戦略的構造に変化がもたらされるのでしょうか。

 

国家主席就任後、初めての朝鮮半島訪問ですが、習近平主席は慣例を破り、韓国を先に訪問しました。

 

台湾師範大学国際学院 楊聰栄副教授

「韓国も去年中国訪問の際、日本を抜きました。伝統上では日本を先に訪問すべきです。目下 東北アジアの外交において、中国も韓国と日本の間の摩擦に気づき、この時に動きを取ったのです」

 

中国問題専門家は、韓国と日本の冷たい外交関係は中国に隙を与えており、中国は韓国を丸め込んで、四面楚歌の局面からの脱出を図っていると分析します。

 

中国問題専門家 文昭さん

「中共は周辺国と衝突多発の状況下、この地域で重要な国である韓国にさらに近づき、孤立するのを防ごうとしています」

 

今回の訪問で、朴槿惠大統領とは5回目の会談となります。一方、北朝鮮とは2011年、金正恩第一書記の就任以来、一度も公式訪問が行われていません。

 

北京に無視された腹いせに北朝鮮は、6月26日から1週間の間、3回短距離弾道ミサイルを発射し、中国を牽制しています。

 

一方の習近平主席は韓国訪問の初日、北朝鮮の核兵器に反対する共同声明を発表しました。

 

では、中国と北朝鮮はかつての盟友から、お互い反目し合うのでしょうか。

 

台湾師範大学国際学院 楊聰栄副教授

「中国にとって、中朝関係は処理せざるを得ない問題です。北朝鮮に一定の圧力は加えますが、関係を壊すまではいかないでしょう」

 

地域における戦略的考えのほか、今回の韓国訪問のもう1つのポイントは経済促進だと見られます。去年、両国の貿易額は2742億ドルを超えましたが、更なる推進を目指しています。3日、習近平主席と朴槿惠大統領は中韓自由貿易協定(FTA)の年内妥結で合意しました。

 

中国問題専門家 文昭さん

「アジア地区において、台湾の(輸出)競争相手は韓国です。サービス貿易協定は民間運動によって遅れているため、中韓自由貿易協定が『両岸サービス貿易協定』より先行すれば、台湾は中国での競争力が弱まります。中韓自由貿易協定の目的は台湾への圧力のためです」

 

アメリカも、韓国に対する中国の態度の変化を注視しています。一方専門家は、アメリカは依然として韓国の最重要パートナーであると考えます。

 

台湾師範大学国際学院 楊聰栄副教授

「朴槿惠大統領が米国との関係を放棄することはないでしょう」

 

 

新唐人テレビがお伝えしました。

http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2014/07/04/a1120733.html  (中国語)

(翻訳/坂本 ナレーター/村上 映像編集/李)

 

 

 

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